2022年7月17日 朝礼拝『パン種に気をつけなさい』大賀幸一牧師

エレミヤ書23:23-32 マルコによる福音書8:14-21

  ファリサイ派ユダヤ教は現代まで生き残っているユダヤ教です。ファリサイ派は、ヘレニズム、人間中心のものの見方に対する、神様を信じる信仰に生きるユダヤの人々の運動でした。信仰の敬虔さを取り戻そうとして、神の律法を一生懸命研究したのですが、逆に神の律法を守ることにがんじがらめになっていったい人々です。そして自分たちと一緒に律法を守らない人間を非難し、見下すようになっていった人間たちです。自分たちの目の前に、イエス様のような真実なる者、聖なる者があることが分かっているのに、その周りをぐるぐる回るばかりで、いっこうに真実に辿り着こうと中へ入ることが出来ないのです。間違いを、過ちを犯してしまうことを恐れているのです。ヘロデのパン種とイエス様がおっしゃるのは、ガリラヤの領主ヘロデ・アンティパスのことと考えられます。ヘロデのパン種とは、富と名声への執着です。ヘロデも一部神様への恐れを持っています。洗礼者ヨハネを聖なる者として尊重する思いがあります。しかし先週のお話にありましたように、自分の地位と名声を保つために、ヘロデはその洗礼者ヨハネでさえも殺してしまします。こうして、神様への恐れをいだきながらも、自分自身の選択として、洗礼者ヨハネを殺してしまうように、聖なる大切な存在を自ら殺し、失ってしまいます。イエス様は、弟子たちのパン種について注意をしていませんが、弟子たちのパン種についても聖書は取り上げているのではないでしょうか。イエス様が裂いて与えてくださったパンは、食べ物のパンであったのでしょうが、やはりそれはイエス様ご自身でもあったと思われます。何千人もの人がパン5個で満足できるはずがありません。イエス様ご自身を裂いて人々に与えて食べさせてくださったから、人々は満たされたのです。私たちの命のパンを捨て去らないで、命のパンに養われてください。神様はすべてを知っておられ、すべてを赦し、愛してくださっています。私たちは神様を信じて、生きて行きましょう。