2019年12月8日 朝礼拝 『家に無事に帰らせよ』大賀幸一牧師

列王記上22:6-17、ヨハネ5:36-47

1)二人の王 
 北イスラエル王国の王アハブ、南ユダ王国の王ヨシャファト、実に対照的な王たちです。アハブはイスラエルの主なる神様を捨てて、バアルという嵐の神を信仰することを強要し、それをもって王国を治めようとしました。ヨシャファト王は、主なる神様を信じ、従う良き王でした。対照的な二人の王が何故一緒にいるのかといいますと、北王国と南王国の間には戦争が絶えませんでした。ヨシャファト王はこの関係を清算し、自分の息子とアハブ王の娘とを結婚させて、両国の間に和平をもたらしたのです。悪名高いアハブ王にとっては実に都合の良い同盟でした。アハブ王はこのヨシャファト王を利用して、領地の奪還をもくろんだのです。

2)主の言葉を求めてください 
 しかし二人の間に違いが生じます。さっさと戦争に赴きたいアハブ王でしたが、ヨシャファト王はまず主なる神様の言葉を求めてください、と言いました。二人の間で、主なる神様の御言葉に対してどのように応じるのかを確かめていただきたいのです。ヨシャファト王の要望に応えて、アハブ王は400人の預言者を集めました。しかしヨシャファト王はこの400人の言葉を信用できません。他に主の言葉を求められる預言者はいないのか、と言っていることからそれが分かります。それで呼ばれたのはイムラの子ミカヤです。ミカヤを呼びに行った者が言っています。預言者たちは皆王様に幸運を告げていますから、あなたもそうしてください。主なる神様の御言葉を聞こうとしているのではないということが分かります。アハブ王に都合の良い言葉が欲しいだけです。主の言葉を求めてください、とヨシャファト王は求めました。それは、私たち人間の中から出てきた言葉を知りたいのではなく、私たちが選ぶべき道を示してくださる神様の御言葉を聞こうとしているのです。主なる神様の御言葉を聞こうとすることは、私たちにとって都合の良い幸運だけを求めるものではありません。それこそ本日ラッキーカラー、占いと同じです。私たちは自分たちの都合ではなく、神様が私たちに最も良いとされることを与えてくださることを。主の御言葉に対しての私たちの姿勢が、私たちがこれから迎えるクリスマスに大切なことです。イエス様こそ、神様の御言葉そのものであるからです。

3)預言者ミカヤの言葉
  預言者ミカヤは、私は主なる神様が語られることを告げます、と、人間の顔色を見るのでなく、主なる神様の御言葉を伝える、とその使命を明確にしています。しかしミカヤは、アハブ王の前でラモト・ギレアドへ行きなさい、と発言しています。実はこの後の物語で分かりますが、神様は悪名高いアハブ王を滅ぼそうとし、預言者たちを唆し、アハブ王を死地に向かわせようとしました。アハブ王はミカヤの嘘を見抜いてしまいます。預言者ミカヤは、ならば真実をお聞きなさいとして、神様の計画を明らかにしています。神様はあなたに災いを告げているのです、と。アハブ王は預言者の言葉を信じ、神様の計画にどうするのか求められるのです。
4)イエス様は、人間たちがかたくなであることをお叱りになっています。聖書の中に永遠の命があるのではなく、命を得るために私のところへ来ようとしない、と。私たちが求めるべきところ、私たちが聞くべき方はすでに来ておられます。私たちのためにすべてを献げてくださった私たちの主イエス様です。この方、私たちの道があります。私たちの命があります。