11月17日 朝礼拝 『エジプトの王子モーセ』大賀幸一牧師

出エジプト記2:1-10、ヨハネ6:27-35

1)エジプトの王子 
 モーセの物語は、神様がどのようにして、神様が選んだものをお遣わしになるかを、私たちに教えてくださいます。、若きモーセは、エジプトの王子として育てられます。モーセは忍耐がなく、怒りっぽく、血の気の多い若者特有の気質、すべてを情熱だけで動かそうとして失敗するひとりよがりでした。モーセは、同族への熱い思いを示す自分を受け入れ、信頼してくれるものと考えたかもしれませんが、ヘブライ人たちはモーセを信頼することなどありませんでした。モーセにはもはや行き場がなく、エジプトを逃げ出すしかありません。

2)荒野の羊飼い
  その後のモーセは、ミディアン人に拾われて、羊飼いとして生きています。結婚し、家族を持つようになります。そして、突如モーセを選んだ神様との出会いがあります。神様はヘブライ人を救うために、あなたを遣わす、と言われます。しかし、モーセにはもはやヘブライ人を救い気持ちがありません。荒野の羊飼いとして家族と共に生きる道を選んでいたからです。それでも神様は執拗にモーセにエジプトへ行くことを命じるのでした。しぶしぶ承服するモーセです。

3)神の民と共に歩む 
 エジプトでのモーセとアロン、そしてファラオとの対決。すべては神様の力が、ファラオよりも、人間よりもはるかに勝り、人々はただ神様の前に屈服しなければなりませんでした。ヘブライ人たちは長い奴隷状態から解放され、夢見た自由を手にしたのです。しかしその後はモーセに対する不信と不平と不満が溢れます。それもそのはず、約束の土地などというものは何一つ見えず、ついにはすぐそこに約束の土地があるのに行くことを禁じられ、荒野で朽果てることを命じられたからです。遂にはモーセ自身も神の民を導くことを辞めてしまいました。モーセは道半ばにしてその使命を終え、ヌンの子ヨシュアに引き継がれて行きます。たとえ神様が選ばれた者が倒れても、神様は神の民を導くことを辞めることはありません。

4)その子の身に何かが起こる 
 当時エジプト人は、流入する異民族や増加する多民族の支配を激しく強めえていました。それはヘブライ人の男子殺害を実行させました。モーセの命も風前の灯状態でしたが、神様が選んだ後、神様が愛した命は、どんな危険の中でも守られます。モーセには姉ミリアムがあります。ミリアムは預言者と呼ばれています。彼女には神様から示されたことがあったのです。それゆえミリアムは、モーセの身に何が起こるのかを見ようとしています。必ず何かが起こるからです。そしてヘブライ人の赤ちゃんを、エジプトの王女が引き取り我が子として育てるということが起こったのです。
5)神様がお遣わしになった者を信じること  イエス様は、今日のヨハネ福音書において、わたしたちがどんなことをすれば、神様の御心に適うことになるのでしょうか?という質問に答えてます。神様がお遣わしになった者を信じることである、と。神様が育てて、すべてを用意して、私たちに遣わしてくださるのです。私たちがなすべきことは、ただ一つ。その方が私たちのために遣わされた方であることを信じ続けることです。見失わず、その方に従って、歩み続けることです。