2018年1月21日 朝礼拝 『時は満ち、神の国は近づく』大賀幸一牧師

エレミヤ書 1:4-10、マルコ 1:14-20

1)神の福音を宣べ伝える 
 神の福音はイエス様によってこの世界に宣べ伝えられました。福音の時代がやって来たのです。神の福音とは何でしょうか。マルコ1:15に記されています。「時は満ち、神の国は近づいた。悔い改めて、福音を信じなさい」、このことです。神の国、神様と人間とが本来の関係に戻されます。神様と人間とが深い愛でつながるものとなります。もはや何の恐怖も不安もありません。そして神様が全てを整えてくださるのです。私たち人間の救い、命にとって何よりも必要なのは人間たちの努力ではなく、神様です。神様が準備をし、全てを整えて、私たちに恵みの御業をなさってくださいます。神様が私たちに近づいてきてくださったのです。私たち人間が近づかねばならないのではありません。それがイエス様の宣べ伝えた神の福音です。そのために神様はイエス様を私たちの世界に遣わされたのです。神の福音は、人間が考えたのでもなければ、人間から始まったのでもありません。そして大事なのは、今も神の国は私たちに近づいている、ということです。福音の時代がやって来た事でそれまでの事柄、時代が否定されるのではありません。福音に受け継がれて行きます。今日の、エレミヤ書に、預言者エレミヤが神様から選ばれたことが記されています。そこには、母の胎に造られる前から、神様はエレミヤを知っている、とおっしゃっていることに注目してください。神様のなさっていることは、私たちの時代だけを見ているのではありません。私たちよりももっと前の時代から神様の御業は続いているのです。私たち自身の信仰も洗礼を受けて終わりではないです。ずっと神様の福音は続いています。わたしたちは、この神の福音を聞いて、悔い改めること、回心すること、只反省するのではなく、神様に心を向けることです。そして福音を信じるのです。福音において信じるとも言われています。今も続いている、イエス様を通して語られた神の福音を信頼するのです。

2)網を捨てて、従った 
 イエス様によって語られる神の福音は、福音において信じる仲間を増やして行きます。仲間が増えることは大きな喜びです。イエス様に従う仲間が増える時、先ずイエス様からの呼びかけがあることが証明されています。イエス様が呼びかけ、招いてくださったからわたしたちは神の福音を信じたのです。私たちも同じです。わたしたちを神様が呼びかけてくださいました。そして、私に従いなさい。私と一緒に来なさい、と勧められたのです。その時に起こった事柄は、彼らは時に網を捨て、時に父親や家族や仕事仲間を捨てて、イエス様と共に行かれたということです。イエス様も同じです。洗礼者ヨハネが捕らえられ、イエス様はユダヤでの伝道を捨てられ、ガリラヤから伝道を始められました。そしてガリラヤはイエス様を通じて神様の恵みを受けたのです。それは後にユダヤへと広がって行きます。捨てる、とは少々ひどい表現です。しかし、わたしたちはイエス様の呼びかけに答えようとしたのです。私たちはイエス様の呼びかけに答えて従いました。一時的に捨てるという形にはなったかもしれませんが、私たちに与えられた神様の恵みは、全てを満たして行きます。イエス様の呼びかけに答えるのは、捨てるのではなく、神様の恵みに満たされるためです。神様の御業は続いています。全てを満たすまで止まることなく、続いて行くのです。