2017年12月31日 朝礼拝 『東方からエルサレムに来た』大賀幸一牧師

イザヤ 49:7-13、マタイ 2:1-12

1)東方から来た博士たち 
 今日読んでいただいた出来事は、エピファニー、公現日の出来事です。毎年1月6日に守られる出来事です。それは、異邦人と呼ばれる人々が初めてイエス・キリストと出会った喜びを示す出来事です。東方教会では今でもこの日をクリスマスとして祝っています。東方からやって来た占星術師、賢者たちは、イエス様誕生を告げる天空の星の出現を知って、はるばるユダヤへ、エルサレムへやって来ました。しかし、そこにはイエス様はおられなかったのです。占星術者である彼らが星を読み間違ったのでしょうか。エルサレムの誰も、イエス様の事を知らないし、気づいてもいないのです。自分たちに関わる大事なことなのに。ヘロデ王もエルサレムの人たちも、東方の博士たちの話を聞いて、不安に思っています。イエス様の誕生は、喜びでも希望でもないのです。彼らには不安でしかないのでした。

2)ベツレヘムへ 
 東方から来た博士たちは、自分たちは大変な間違いを犯してしまったのではないか、と自分たちが歩んできた道を疑ったでしょう。何故ならイエス様がいないからです。イエス様に辿り着けなかったからです。東方から来た異邦人たちの旅路はイエス様に辿り着かなければならないのです。イエス・キリストに辿り着いてこそ、異邦人たちの旅路の道は満たされるのです。つまり、東方からの異邦人たちが目指す場所は、エルサレムではなかったのです。誰もがユダヤの都エルサレムを目指したでしょう。しかしエルサレムではなかったのです。ユダヤの小さな町ベツレヘムが目指すべき町でした。その事をユダヤの学者たちから示された時、東方から来た異邦人たちは、自分たちの道の確かさに歓喜したでしょう。間違いではなかった、と。そして自分たちを導いたのは天の神様であると確信したことでしょう。ただしかし、ヘロデ王とエルサレムの人々にはいっそう不安が増したことでしょう。

3)東方で見た星が 
 東方から来た異邦人たちは、彼らをこれまで導いて来た光、輝きに再び出合いました。間違いなく、自分たちは天の神様に導かれて、正しい道を進んでいる。確信はもはや揺らぐことはありません。イエス様がおられる場所へと彼らは辿り着いたのです。この出来事は、私たちの物語でもあります。私たちに与えられた信仰の道は、望んでいる事柄を確信し、まだ見ていない事実を確認することです。私たちを導かれる神様は、私たちを導いてイエス様に辿り着かせてくださる方です。私は恵みの時にあなたに答え、救いの日にあなたを助けた、と言われる神様です。神様に導かれて、新しい年、神様の祝福を受けましょう。