2017年12月3日 朝礼拝『人の子が雲に乗って来る』大賀幸一牧師

イザヤ 51:4-11、マルコ 13:21-37

1)選ばれた人たちを惑わそうとする 
 何故偽メシア、キリスト、偽預言者などが生まれて来るのかと思いますが、イエス様は私たちにそのような者たちが現れると教えておられます。私たちが勝手に自分たちで迷っているのか、それとも私たちを惑わす者が実際に存在するのか、そのどちらもあり得ると考えます。しかしやはり惑わす者の存在が事実あるのです。近年特殊詐欺、オレオレ詐欺が横行していますが、その理由は金ですね。しかし詐欺を行っている人間自身が自分をごまかしているのも事実です。惑わす者たちは神様を信じる者たちの信仰に挑戦します。神様を信じる者たちはこれを乗り越えなければなりません。

2)太陽は暗く、月は光を放たず 
 それでも惑わす者の力は終わることがありません。太陽は暗く、月は光を放たず、星は空から落ちる、天体は揺り動かされるといった天変地異に遭遇いたします。天変地異といってもそれは本来の天体が破壊されることではありません。太陽が暗く、私たちを照らさないことがないように、神様の愛が私たちに届かなくなる、イエス様や聖霊の助けを得られないようなことが起こる。信仰者たちの希望であった教会が人々から失望されるように思える事柄が起こる。何を信じてよいのか分からないような混乱が生じるのです。そんな時あなたたちはどうすることできるか、それに耐えられるだろうか、とイエス様は私たちに問いかけているのです。神様の愛と助けがあっての私たち、教会です。しかしイエス様はそれですべてが終わりではないと示されているのです。その時こそ神様は再びイエス様を私たちにお遣わしになるのです。絶望で終わらせることはないと神様は約束されているのです。ただ私たちは、そのようなことが信仰者たちや教会に起こって来た、これからも起こり得ることを覚えるようにとイエス様は教えているのです。又私たちはイエス様が私たちに既になさってくださった御業、福音、これ以外の事柄を知りませんし、これ以外の事柄はありません。福音では足らないから何か新しいものを必要とすることもありません。私たちの救い、命はすでにイエス様にあるのです。イエス様は、これらのことが皆起こるまで、この時代は滅びない、過ぎ去らないと言われています。滅びる、過ぎ去る、とは。神様を失った人間の時代は滅びる、過ぎ去るのです。いつまでも続くのではないということです。この時代、そして天地も滅びる、過ぎ去って行くものです。しかしイエス様の言葉は過ぎ去りません。イエス様の教え、約束は過ぎ去ることなく永遠であるとその違いが示されています。

3)だから目を覚ましていなさい 
 イエス様は、わたしたちにこう教えておられます。つまり今は、私たちの主であるイエス様が遠くへ旅に出てしまった状態であるのだと。わたしたちはそれぞれ、仕事を割り当てられ、責任を持たせられているのです。そして目を覚ましていなさいと命じられています。目を覚ましていなさい、と言われても24時間起きている訳には行きません。人間にはそれがいつなのか全く分からないからです。イエス様にも分からないからです。ただ神様だけが御存知だからです。私たちがなすべきことは、自分たちに与えられた仕事をすることです。自分たちに与えられた責任を果たすことです。希望を失わず、神様を信じて、なすべきことを成すことが私たちに与えられた責任なのです。